SWOT分析で家計を改善する方法、具体例

固定支出を抑える

この記事を読むと次のことが分かります。

・SWOT分析を家庭に当てはめることにより各家庭の強み、弱みが分かる
・クロスSWOT分析を家庭に当てはめることにより家計の改善ができる

この記事は”しろくま”が書いています。

SWOT分析とは

Strength:強み、Weakness:弱み、Opportunity:機会、Threat:脅威といった、これらの4つのカテゴリーから分析を行うもので、頭文字をとりSWOT分析と呼ばれています。

(1)Strength:強み

「強み」は、内部環境となる自社の強みのことです。家計を改善する場合には、各家庭の強みのことになります。

(2)Weakness:弱み

「弱み」は、内部環境となる自社の弱みのことです。家計を改善する場合には、各家庭の弱みのことになります。

(3)Opportunity:機会

「機会」は、外部環境で外部から与えられるチャンスです。家計についていえば、主に働いている人の勤務先の業界(自営業)でのチャンス要因です。

(4)Threat:脅威

「脅威」は、外部環境で外部から引き起こされる脅威です。家計についていえば、主に働いている人の勤務先の業界(自営業)での脅威となります。

SWOT分析をすることにより、現状分析ができます。すなわち、各家庭でのいろいろな現状を見える化できるようになります。

SWOT分析のクロス分析

 

内部環境の「強み」と「弱み」、外部要因の「機会」と「脅威」をそれぞれ掛け合わせることにより戦略を分析できます。

横軸に内部環境と外部環境を置き、縦軸にプラス要因とマイナス要因を配置します。

内部環境は内部の強みと弱みですから、家庭内で言えば家庭内の弱みと強みに対応します。

外部環境は外的な環境、要因で「機会」と「脅威」ですから、家庭内の力ではどうにもならないもの、「機会」は、家庭にとって外部から与えられるチャンス、「脅威」は家庭に降りかかる外部からの脅威になります。

内部環境は家庭内でコントロールできるもので、家庭内の人間が持つもの、家庭内の人間関係がもつもの、家庭という特殊な関係なので、個人個人だけでなく、個人のつながり、つまり夫婦、親子などのつながりが弱みにも強みにもなります。

家計を改善するためのSWOT分析

利用できる、できないに関係なく、まずは、次のように、いろいろと書き出します。

(1)Strength:強み

①夫婦共働きである②夫婦が仲が良い③すでに子供が働いている④毎月、計画的に預金ができている⑤すでにそこそこの預金がある

(2)Weakness:弱み

家庭内の場合、強みの逆パターンになると思います。

①専業主婦である②夫婦仲が悪い③子供がまだ小さい④毎月赤字である⑤預金ができない

但し、専業主婦が弱みでなく強みとなることもあるし、共働きが強みでなく弱みとなることもあります。

また、家庭内の場合は特殊で個人の考え方と行動で強みにも弱みにもなると思います。

たとえば、「夫婦共働き」が強みという場合には、単に収入が多くなるという点から見れば、強みになりますが、食事が外食が多くなるのであれば、家計という点では弱みにもなります。

「専業主婦」が弱みではなく、家庭内のことに目が届きやすく、食事にも工夫できるということであれば強みにもなります。

「弱み」にしたのか「強み」にしたのかでそれぞれの家庭の分析結果が変わるという面白さが出てきます。

(3)Opportunity:機会

家庭内の主な働き手の勤務先の外部環境に依存します。たとえば、勤務先の業界に有利に働く外部環境があれば機会になります。

(4)Threat:脅威

機会とは逆に勤務先の業界に不利に働く外部環境があれば脅威になります。

家計を改善するためのクロスSWOT分析

(1)機会×強み

機会と強みをクロスする分析で、家庭内の強みと外部要因の機会を生かして家計をより良くするものです。

(2)機会×弱み

機会と弱みをクロスする分析で、外部要因の機会を生かすために家庭内の弱みを強みに変えたり、弱みを抑えます。

(3)脅威×強み

脅威と強みをクロスする分析で、家庭内の強みを生かして脅威を抑え付けたり、脅威を機会に変えます。

(4)脅威×弱み

脅威と弱みをクロスする分析で、家庭内の被害を最大限に抑えるために、家庭内の弱みを理解し強みに変えたり、脅威の影響を少なくします。

クロスSWOT分析を家庭に適用した具体例

少し無理がありますが、あくまで家庭内の強み、弱みを認識し家計を改善するのが目的なので次に具体例を示します。

(1)仮想家族1

①家庭環境

前提として次のような家庭とします。
(i)夫は普通のサラリーマン、妻は専業主婦
(ii)小学校低学年の女の子と幼稚園児の男の子
(III)夫婦仲は比較的いい、子供が小さいので今のところパートには行けないが、子供が大きくなったらパートを始めようと思っている。妻は料理が比較的得意だが、社会から疎外感がある
(iv)夫の会社は忙しくて帰りが遅い、インスタで節約料理の紹介が流行っている→節約弁当の紹介、弁当で節約、社会との関連を見出す

②SWOT分析

(i)Strength=強み
夫婦仲がいい、
専業主婦、
サラリーマンなので基本的に毎月の収入が安定している、
料理が得意

(ii)Weakness=弱み
夫だけが稼いでいるので共働きに比べて収入が少ない、
子供が小さいので手がかかる

(iii)Opportunity=機会
インスタのはやり

(iv)Threat=脅威
夫の帰りが遅く外食が多いので体を壊さないか心配

③仮想家族1のクロスSWOT分析
たとえば、夫と子供の弁当を手作りしてインスタで発信してみることが考えられます。

(i)機会×強み
夫と子供の弁当を手作りしてインスタで発信する。
①節約でき、②夫の体にも注意できます。

(ii)機会×弱み
子供にも手伝わせることで弱みを強みに変えます。社会との関連性も満足できるので専業主婦の疎外感も解消できます。

(iii)脅威×強み
弁当を作ることにより夫の体調管理もできます。

(iv)脅威×弱み
子供が手伝うことにより夫も元気になります。また インスタで話題になり思わぬ稼ぎになるかも?

(2)仮想家族2

①家庭環境

前提として次のような家庭環境とします。

(i)夫は個人で焼き鳥メインの居酒屋をしている、妻は夫の手伝い
(ii)大学生と高校生の子供がいる
(iii)ケンカもするが夫婦仲は比較的いい、子供が大きくなってきたので手がかからなくなってきた、もう少し、お客を増やしたい

②SWOT分析

(i)Strength=強み
日銭が入ってくる、子供の手がかからない、子供がSNSに強い、夫婦二人なので人件費はかからない

(ii)Weakness=弱み
毎月の収入は不安定、夜がメインの仕事、店が古くなっている

(iii)Opportunity=機会
SNSが流行っている

(iv)Threat=脅威
外国人観光客を目当てにしていたが来日外国人数が減ってしまった

③仮想家族2のクロスSWOT分析

店が古いことを逆に売りにして、女性客、外国人客を集客するとともに、地元のお客も集客することを考えます。

注意点としては、女性客、外国人客の集客をメインにしてしまうと、今までの客が離れてしまうことです。このため女性客、外国人客については人数制限する必要があります。あくまで、地元のお客の集客に力を入れます。

(i)機会×強み
SNSで女性客を集客、
女性グループ客一組の予約だけ受付け奥の半個室を使わせる、
一人では入りにくいがグループ客なら入りやすい、
SNSで呼びかけ、
大勢の女性客を入れるのではなく一組だけなので固定客も逃げずに新規客も開拓できる

(ii)機会×弱み
あえて汚いままで女性客を増やす、
子供にも集客を手伝わすことで家庭で一体で働く

(iii)脅威×強み
外国人客も一組だけ受け付ける。

(iv)脅威×弱み
昼の外国人ツアー客を集客する、
焼き鳥体験、焼き鳥教室、地元のお祭りなどで子供に焼き鳥をさせる体験イベントなどで地元のお客を集客する。

まとめ

通常の経営分析のように厳密に戦略をたてることを目標にはしません。
家庭の強み、弱みを見える化することで強みをより強く、弱みを強みに変えることができ、家計改善の一歩につながることを目標にします。

ですので、厳密さを求める必要は無いと思います。

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